【書評】柞磨昭孝著『ICEモデルで拓く主体的な学び』

【書評】柞磨昭孝著『ICEモデルで拓く主体的な学びicem-B

日本教育新聞 第16面 書評 より

「知識をどう生かすか」核に

 ICEモデルはカナダのスー・F・ヤング博士らが開発した学習・評価方法である。「考え・基礎知識」(Ideas)、「つながり」(Connections)、「応用・広がり」(Extensions)の頭文字から取った。知識を獲得→知識の拡張と洗練→知識の有意味な活用が、それぞれの段階と対応する。「主体的・対話的で深い学び」を加速するモデルの一つで、広島県教委が授業デザインとして取り入れ、「広島版『学びの変革』アクション・プラン」の一環として推進する。
 著者自身が校長として関わった県立安芸高校から県立祇園北高校での実践を踏まえ、ICEモデルの解説から、ICEモデルを基軸にした国語、地理、数学、理科、英語、家庭科、芸術・音楽、保健体育などの授業デザインと授業実績を示し、実際的である。
 このモデルは、いわゆる「型」とは異なる。教師が自分で教える科目での「その知識をもって社会や世界とどのように関わるかを焦点に当てたもの」(Super Extensions)を保持し、そこから逆算して授業の到達可能地点(到達目標Extensions)に向け授業デザインしていくことの重要性が語られる。

 それは、生徒が自分ごととして、知識の有意味な活用をできるように仕組むことで、学びの必然性が生まれ、学んだ内容がつながり、自分の問題として思考することを促す「深い学び」のプロセスそのものといえよう。

ICEモデルで拓く主体的な学び

【東信堂 本体価格2,000円】

旧サイトはこちら

ページ上部へ戻る