タイトル 高齢者退職後生活の質的創造
サブタイトル アメリカ地域コミュニティの事例
刊行日 2016年8月10日
著者 加藤泰子
定価 3700+税
ISBN 978-4-7989-1375-9
Cコード 3036
ページ数 328
判型 A5
製本 上製

「扶助」から「活動」へ―高齢者の新たな生活創造

人生80年を超える長寿社会となった日本とともに、高齢者の退職後生活の在り方が欧米においても大きな問題となっている。本書は、米国の4つの地域コミュニティにおける参与観察を通じて、地域との交流、サービス提供等、積極的に多世代と交わり社会的活動を行う高齢者を焦点に、施設等で介護・扶助される老後像と異なる、「活動する高齢者像」を活写した、退職前後の当事者、関連事業者をはじめ、日本にも多くの示唆をもたらす、今日必見の書である。 

はしがき
序章 退職後高齢者の生活の質論に向けて
 第1節 はじめに
 第2節 本書の事例研究の方法・位置づけ
 第3節 データおよび先行研究と本書の理論的背景・意義
  3-1. 米国人の社会経済的動態
  3-2. 米国高齢者の社会的地位の変遷
  3-3. 米国高齢者の生活の質概念の登場と変遷
  3-4. 米国高齢者の財政的背景
  3-5. 生活の質と主観的幸福感
  3-6. 役割理論
  3-7. 活動理論の系譜
  3-8. 高齢者の活動
  3-9. 論点と意義
第1章 大都市郊外住宅地コミュニティと生活の質 ─メリーランド州ケントランズを事例として
第1部 タウンプランニングとコミュニティ意識
 第1節 タウンプランニングとコミュニティ意識をめぐって
 第2節 コミュニティ意識と米国の郊外開発
  2-1. コミュニティの定義とコミュニティ意識
  2-2. ニューアーバニズムとそのメッセージ
 第3節 先行研究と第1 部の論点・意義
 第4節 調査の概要
  4-1. 調査対象
  4-2. 調査方法
  4-3. 対象者の属性
  4-4. 調査結果
 第5節 分析
  5-1. 所属感(Membership)
  5-2. 存在感(Influence)
  5-3. 欲求充足感(Integration and Fulfillment of Needs)
  5-4. 情緒的一体感(Shared Emotional Connection)
  5-5. コミュニティ意識とタウンプランニングおよびメッセージ
  5-6. タウンプランニングと高齢者の生活の質
第2部 地域行事とコミュニティ意識
 第1節 地域行事とコミュニティ意識をめぐって
 第2節 先行研究と第2 部の論点・意義
 第3節 調査の概要
  3-1. イベント全般への参加および感想
  3-2. 住民組織と「5Kレース」の概要
  3-3. 主催者
  3-4. ボランティア
  3-5. 競技者
  3-6. その他の住民(競技、ボランティアともに参加していない高齢者)
 第4節 分析
  4-1.「5Kレース」の特徴
  4-2.「 5Kレース」ボランティアの意義
  4-3. 高齢者にとっての役割の意義
 まとめ
 資料
第2章 大都市都心居住と生活の質 ─イリノイ州シカゴ市都心を事例として
 第1節 大都市都心居住と生活の質をめぐって
 第2節 先行研究と本事例の論点・意義
 第3節 調査の概要
  3-1. 背景
  3-2. 調査方法
  3-3. インタビュー概要
   3-3-1. 対象地域と対象コンドミニアムの概要
   3-3-2. 住民組織
   3-3-3. インタビュー結果の概要
 第4節 分析
  4-1. 都心居住の肯定的評価
   4-1-1. 都心居住全般への肯定的評価
   4-1-2. コンドミニアム居住についての肯定的評価
  4-2. 都心居住への否定的評価
   4-2-1. 都心生活全般への否定的評価
   4-2-2. ビル居住の問題
   4-2-3. シカゴ地域の気候
  4-3. 社会的交流活動についての分析
   4-3-1. 社会的交流活動の分類
   4-3-2. 貢献的活動
   4-3-3. 社交的活動・運動および学習活動
 まとめ
 資料
第3章 スモールタウン居住と生活の質 ─ウィスコンシン州ウーストブルクを事例として
 第1節 スモールタウン居住と生活の質をめぐって
 第2節 先行研究と本事例の論点・意義
 第3節 調査の概要
  3-1. 対象地の概要
  3-2. インタビュー結果の概要
   3-2-1. 対象者の属性
   3-2-2. 退職理由
   3-2-3. コミュニティに対する評価
   3-2-4. 退職生活への評価
   3-2-5. 社会的交流活動
 第4節 分析
  4-1. コミュニティへの肯定的評価
   4-1-1. 家族
   4-1-2. 地域の人々
   4-1-3. ライフスタイルの継続性
   4-1-4. 安全
  4-2. コミュニティへの否定的評価
   4-2-1. 気候
   4-2-2. 人間関係
   4-2-3. 村のインフラ
  4-3. 社会的交流活動の分類と特徴
   4-3-1. 貢献的活動
   4-3-2. 一般的貢献活動
   4-3-3. 専門的貢献活動
   4-3-4. 教会での交流、親族との交流
   4-3-5. 有償労働
  4-4. 社会的交流活動と役割についての考察
 まとめ
 資料
第4章 高齢者コミュニティと生活の質 ─メリーランド州「レジャー・ワールド」を事例として
 第1節 高齢者コミュニティと生活の質をめぐって
 第2節 先行研究と本事例の論点・意義
 第3節 米国における高齢者コミュニティの分類
 第4節 調査の概要
 第5節 分析
  5-1. 高齢者の将来の居住についての意識
  5-2. 高齢者コミュニティにおける居住環境
   5-2-1.「 レジャー・ワールド(Leisure World of Maryland)」の居住環境
   5-2-2. 高齢者コミュニティ「レジャー・ワールド」における生活の質
   5-2-3. 高齢者コミュニティと「スノーバード」
 まとめ
 資料
終章 高齢者退職後生活の質的創造
 第1節 結論
  1-1. 本書で明らかになったこと
  1-2. 多世代包摂性と高齢者の生活の質
  1-3. 米国高齢者と自立意識
 第2節 おわりに
文献
あとがき・謝辞
索引
付記

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