タイトル 不自然な母親と呼ばれたフェミニスト
サブタイトル シャーロット・パーキンズ・ギルマンと新しい母性
刊行日 2008年05月25日
著者 山内惠 著
定価 3200+税)
ISBN 978-4-88713-840-7
Cコード 3036
ページ数 232
判型 A5
製本 上製

先駆的フェミニストの苦悩とその現代性
働く母親の社会進出は先進諸国ではあたりまえとされる現代、出産・育児に伴う女性の役割分担と意識改革は、未だなお先進国共通の懸案の一つだ。20世紀への転換期のアメリカ合衆国において、働く母親のための共同保育を提案し、「不自然な母親」と厳しい批判を浴びながらも、毅然として闘った一人のフェミニストがいた。その生涯と日本での受容を考察し、母性のあるべき位相を追求した、わが国初のギルマンのモノグラフ。

序章 シャーロット・パーキンズ・ギルマンと新しい母性
第1章 病んだ母性の発見
 第1節 「共和国の母」から「女の領域」の成立へ
 第2節 家庭性(ドメスティシティ) のジレンマ
 第3節 ヴィトリア朝時代の「病んだ母性」
第2章 新しい母性の模索
 第1節 折衷的思想
 第2節 『女性と経済』における二つの科学思想の意義と限界
 第3節 「新しい母性」のアポリア
第3章 「ハーランド」、あるいは「ニュー・マザー」のユートピア
 第1節 フェミニズムの実験室『フォアランナー』
 第2節 働く母親と子どものユートピア
 第3節 「ニュー・マザー」のユートピア
 第4節 「不自然な母親」と呼ばれたフェミニスト
第4章 ギルマンのフェミニズム思想と日本の受容
 第1節 ギルマンと3人の論者
 第2節 『女性と経済』を紹介した成瀬仁蔵の意図
 第3節 ギルマンを批判する平塚らいてう
 第4節 社会主義者・山川菊栄とギルマンの女性解放論
 第5節 日本の受容から見るギルマンの「新しい母性」
エピローグ ギルマンの新しい母性と近代フェミニズムの課題
参考文献

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