「共和国の価値」に連動して揺れ動く市民性教育のダイナミズム
フランス革命に端を発するフランス共和制の歴史は、カトリックとのヘゲモニー闘争を経て主導権を獲得した後も、「共和国の価値」をめぐって様々な論戦が繰り広げられてきた。共和国市民の育成という点で常に論争の主戦場となってきた公教育に着目する本書は、「68年5月」の動乱によって広がった反権威・反主知主義的風潮を脱し、1980年代に改めて共和制理念や公民教育が再興されていくプロセスを丹念にたどる。それが、自由・平等・友愛、ライシテといった従来の「共和国の価値」に、人権や民主主義という新たな価値を付与し、フランス独自の普遍主義の礎となっていた―。法や政治制度の歴史的変化に伴う共和制理念・公民教育の揺れ動きを俯瞰で捉えた挑戦的研究!




