女性大学教員支援の「アメリカ・モデル」の轍を辿る。
1920年代、第一波フェミニズム運動衰退の中で、アメリカでは女性大学教員への支援拡大が推し進められた。
それは、戦間期のトップダウン政策によってあくまで部分的に留まる結果となったものの、1970年代の第二波フェミニズム運動興隆の中で転換期を迎え、学術学会を中心に女性大学教員への支援が大きく拡大したことの確かな礎となっていた――。
政策文書など数多の一次史資料を用いて1920年代における高等教育の制度づくりの経緯を辿り、そして1970年代に各学術学会に誕生した「女性委員会」の詳細なケーススタディを通して、現在のアメリカ高等教育における女性大学教員支援の淵源を捉えた力作。




