教師と生徒の関係性についての教育哲学的思索を結集!ー思想家・哲学者の知的営為を辿り、現代的再構成への挑戦。
パワーハラスメントや体罰問題が人々の耳目を集めている今日、教師―生徒の主従関係的な「教育的関係」のあり方は、もはや一昔前のものと認識されつつある。さらに、AIやICTを用いた教育方法も広がり、教師―生徒という関係性そのものが近い将来に瓦解するかもしれないー。新たな次元に達しつつある「教える者(教師)」と「学ぶ者(生徒)」との関係性、そして両者の教育的関係に深く関わる「教育内容」のあり方について様々な思想家・哲学者の知見を基に再構築する本書は、今日の教育活動に関わるすべての人に益する重要な哲学的思索の書である。
タイトル | 教育的関係の解釈学 |
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刊行日 | 2019年03月20日 |
著者 | 坂越 正樹 監修、丸山 恭司・山名 淳 編著 |
定価 | ¥3520(本体¥3200+税) |
ISBN | 978-4-7989-1549-4 |
Cコード | 3037 |
ページ数 | 288 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
第1章 いまどのような教育的関係か
第2章 J.Fr.ヘルバルトと教育的関係論
第3章 フレーベルとその弟子による「教育的過程」像の提唱と展開
第4章 生の哲学に基づく教育的関係の可能性
第5章 ゲオルク・ジンメルの思想における関係論とその可能性
第6章 戦後ヴェーニガーにおける政治的陶冶と教育的関係
第7章 教育学における他者論の問題
第8章 共存在と教育的関係
第9章 目的的行為としての〈教える〉と〈ケア〉の接続
第10章 すれちがいの人間形成論
第11章 言葉の経験がひらく、共同体の可能性
第12章 教育的関係の存立条件に対するルーマン・ウィオゲンシュタイン的アプローチ
第13章 学校における教育的関係の編み直し
第14章 メディア利用のイデオロギー性と抵抗可能性
第15章 ポスト・トゥルース時代の教育的関係
第16章 教職倫理教育
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