【書評】ホーン川嶋瑤子編著『グローバル化、デジタル化で教育、社会は変わる』

ホーン川嶋瑤子編著『グローバル化、デジタル化で教育、社会は変わる』

(2021年、320頁、A5判、並製、税込2,860円(2600円+税))

『全私学新聞』2021年9月13日 読書—新刊を紹介します よ

 

教育変革は社会改革の力 

 本書は「グローバル化とデジタル化は教育を変える二つの大きな力となり、そして教育変革は社会変革の力になる」と論じている。「可変力」がある社会とない社会について筆者は、「可変力のある社会は、主体性、自律性、活力、積極的能動的姿勢を生む。可変力のない社会は、人々に閉塞感、無気力、消極的受動的姿勢を生む」とした上で、「教育はその社会を支える人材育成の根幹的制度であり、教育と社会は対応し相互補強している。社会変革のためには、教育が変革の担い手となる人々を育てることが必要である。そのような教育をどう作るか?それが教育改革の核心となる」と述べる。 

 巻頭対談では、デジタル化によって現在起きている重要な問題と将来展望について論じている。第1章では教育におけるデータ利活用を概観した上で、個別最適化やエビデンスに基づく教育について、第2章ではプログラミング教育の授業設計について、実践例を基に考察を行っている。第3章は、特別支援教育の歴史、ICT、実践例、今後の課題について論じ、第4章はデジタル技術を活用した教材開発等を考察。第5章は「AI社会とオンライン教育の可能性」、第6章「アメリカの教育のデジタルトランスフォーメーション」、第7章「DX化する大学の授業」などについて考察している。 

 編者はホーン川島瑤子氏。著述業。 

 

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