井原宏、河村寛治 編著
2010.12刊 522頁 A5判
並製 4,200円（本体）
ISBN978-4-7989-0009-4 C3032
- 判例ウィーン売買条約
-
今日の国際売買取引に際し不可欠の判例集
今や締約国数も76に上り、国際売買取引の場におけるグローバルスタンダードとして地位を確立した「ウィーン売買条約」は、昨2009年、わが国において国内法として発効し、企業の海外取引に際しその一層の理解と活用が必要不可欠になっている。この時に当たり、各国の代表的判例を通じ同法の具体的展開の様態を追求・考察した本書は、法科大学院の教材として、また企業・法曹関係実務者の方々にとって、必携のテキストになるだろう。第1章 適用範囲（河村寛治）
第2章 契約締結前の予備的合意（阿部博友）
第3章 契約の成立（牧野和夫）
第4章 契約の方式（阿部博友）
第5章 物品の瑕疵に関する売主の義務（林大介）
第6章 売主の引渡義務（阿部博友）
第7章 危険の移転（阿部博友）
第8章 買主の支払義務と引渡受領義務（藤原一司）
第9章 買主の検査・通知義務（藤原一司）
第10章 不履行の免責と事情変更（井原宏）
第11章 将来の履行の不安に対する救済方法（井原宏）
第12章 契約違反に対する救済方法(1)（井原宏）
第13章 契約違反に対する救済方法(2)（林大介）
第14章 契約解除と重大な契約違反（河村寛治）
第15章 損害賠償（山口幹雄）
第16章 損害の賠償方法（牧野和夫）
第17章 紛争の解決（小梁吉章）
ウィーン売買条約締約国一覧表
ウィーン売買条約日本語訳
事項判例リスト
国別判例索引
事項索引
松井芳郎 著
2010.8刊 395頁 A5判
上製 3,800円（本体）
ISBN978-4-7989-0012-4 C3032
- 国際環境法の基本原則
-
国際環境法と他の諸分野間の「相互豊富化」へ
領域に対する国家の主権的権利とそれと裏腹の領域使用の管理責任――国際環境法では専ら経済的・社会的発展を環境保護の相克として現れるこの二つの方向性は同時に、単一主権機関を欠き分権的構造の下に展開される国際法全般の基底要因に他ならない――その基本原則分析を通じ国際環境法を国際法全体の中に的確に位置づけることにより、様々な分野の国際法間の相互影響プロセス、即ち国際法の「相互豊富化」への途を開く、画期的労作。はじめに
略語表／条約・国際文書一覧／判例等一覧／凡例
第�吃堯〜輜�
第1章 国際環境法の概念と歴史
第2章 国際環境法の特徴
第�局堯々餾欖超�法の基本原則
第3章 「国際環境法の基本原則」とは何か
第4章 防止の義務
第5章 予防原則
第6章 持続可能な発展
第7章 共通に有しているが差異のある責任
第8章 人権としての環境：国際法における環境権
第9章 環境保護と自由貿易
第10章 武力紛争における環境の保護
第�敬堯々餾欖超�法の適用
第11章 環境損害被害者の救済
第12章 多数国間環境保護協定の遵守確保と紛争解決
補遺：ICJ・ウルグアイ河岸パルプ工場事件判決について
参考文献一覧
事項索引
人名索引
幡新大実 著
2010.8刊 368頁 A5判
上製 3,800円（本体）
ISBN978-4-88713-994-7 C3032
- イギリス債権法
-
従来の欠を埋める絶好の手引書
主に仏独の民法典を模範として成立した近代日本民法の立場からは、大陸法と構造・方法論を異にするイギリス法はとかく敬遠されがちだった。だがイギリス法は世界中で、商事契約の準拠法として、また商事仲裁裁判において広く利用されており、その知見は我々にとっても不可欠である。現行イギリス債権法、即ち不法行為法、契約法、不当利得法を、比較法的視点からその独自の歴史と思考様式とともに解説・詳論した本書は、まさに絶好の手引書と言えよう。まえがき
第一編 序論
第1章 本書のねらい
第2章 イギリス法の成り立ち
第3章 イギリス法制史の時代区分
第4章 本編に入るにあたって
第二編 イギリス流法の考え方序論
第5章 比較法
第6章 コモンローの４つの意味
第7章 第一義的な法源としての判例法
第8章 裁判所におけるイギリス流の法源解釈
第9章 イギリス流の法学と法文献
補章 二つのヨーロッパ法とイギリスの裁判所
第三編 不法行為法
第10章 侵害とイギリスと不法行為作法の歴史
第11章 過失
第12章 製造物責任
第13章 占拠者責任
第14章 使用者責任と代位責任
第15章 制定法上の義務違反
第16章 生活妨害
第17章 名誉毀損
第18章 救済方法
第四編 契約法
第19章 イギリス契約法序説
第20章 イギリス契約法の歴史的構造
第21章 契約前交渉の自由
第22章 契約の成立
第23章 契約の当事者
第24章 契約の無効と取消
第25章 契約条項
第26章 契約違反と法的帰結
第27章 事情変更とフラストレーション
第五編 不当利得法
第28章 不当利得法
あとがき
参照文献
索引
中坂恵美子 著
2010.8刊 188頁 A5判
上製 2,800円（本体）
ISBN978-4-7989-0013-1 C3032
-
難民問題と『連帯』
――EUのダブリン・システムと地域保護プログラム
欧州共通庇護制度の進化・完成は可能か
欧州庇護法形成を促進させる種としてのダブリン・システムを、EUの理解から始め、システムの歴史・仕組みの分析・問題点を剔出することにより、難民問題における「責任の分担」「負担の分担」そして「連帯（solidarity）」という理念の構築への途を探る、本格分析の書。
はじめに
凡例
EU/ECに関する基礎的な予備知識
第1章 EU/ECにおける人の自由移動の発展と欧州共通庇護政策の発展の概要
第1節 域内市場の確立と人の自由移動
第2節 欧州共通庇護政策の発展の概要
第3節 小括
第2章 ダブリン・システムの内容と実績
第1節 ダブリン・システムの背景
第2節 ダブリン規則の構成と内容
第3節 ユーロダックの概要
第4節 前身のダブリン条約との相違点
第5節 ダブリン規則の実績――委員会の2007年報告書及び附属文書
第3章 ダブリン・システムの争点
第1節 ダブリン・システムは機能したのか
第2節 庇護申請者の権利という観点からの考察
第3節 庇護国決定の基準
第4節 特定の国（EUの外囲国境を形成する国）への負担
第5節 各構成国における庇護法及び実施の違い
第6節 庇護法の調和の進展
第7節 小括
第4章 対外的側面
第1節 域外審査構想から地域保護プログラムへ
第2節 第三国定住
第3節 小括
補章 市民社会のネットワーク形成
1 NGOネットワーク
2 研究者ネットワーク
おわりに
索引
柘山堯司 編著
2010.7刊 468頁 A5判
上製 4,600円（本体）
ISBN978-4-88713-964-0 C3032
- 集団安全保障の本質
-
「防止措置」による重層的ガヴァナンスの追究
国連憲章が内包する集団安全保障の中核は、もっぱら注目を集めている7章41条以下の「強制措置」ではなく、40条が標榜する「防止措置」にある。武力発動等大事に至った「強制措置」はすでに「失敗した防止措置」なのだ――安保理一辺倒を超えた国連総会の再評価と併せ、前身をなす連盟規約11条以来、多くの紛争処理にその有用性を発揮してきた「防止措置」の見直しを通じ、重層的なグローバル・ガヴァナンスの構築を追究した力作。序章 集団安全保障と防止措置
第1章 国際連盟期における防止措置
第2章 国際連合発足当初の防止措置
第3章 国連総会による防止措置の実行
第4章 安全保障理事会によるPKF の実行
第5章 集団的介入と防止措置
第6章 国連総会の再評価
第7章 国連安保理の権限行使に対する司法審査の需要と供給
第8章 武力紛争防止法における「尊守責任（Responsibility to Protect）」概念の役割
第9章 安全保障の重層的ガヴァナンス
索引
ヴォルフガング・ベネデェック 編
中坂恵美子、徳川信治 編訳、板倉美奈子、建石真公子、西片聡哉 翻訳
2010.6刊 299頁 A5判
並製 3,000円（本体）
ISBN978-4-7989-0002-5 C3032
-
ワークアウト国際人権法
――“人権”を理解するために -
真の人権文化の実現をめざして
一口に「理解」といっても、その実態は人により大きな相違がある。とりわけ「人権」の場合、身近に実感のない通り一遍の知見から、理念実現をめざす行動への強い促しに至るまで、著しい落差がある。本書が副題に掲げる真の理解のためには、隠れた人権侵害をも見通す強靱な想像力が不可欠なのだ――理念と制度に関する詳細な解説とともに、豊富な具体的事例を通し、人権の実現に対する切実な想像力を高める、翻訳14カ国の名著待望の翻訳。�機 嵜邑◆廚箸いΤ鞠阿鰺�解するための序論
�供／邑△亡悗垢觸�問題の構成要素
1 拷問の禁止
2 貧困からの自由
3 無差別
4 健康に対する権利
5 女性の人権
6 法の支配と公正な裁判
7 宗教の自由
8 教育についての権利
9 子どもの人権
10 武力紛争における人権
11 労働の権利
12 表現の自由とメディアの自由
13 民主主義に対する権利
井上忠男 編訳、角田敦彦、河合利修、森正尚 訳
2010.4刊 638頁 A5判
上製 6,500円（本体）
ISBN978-4-88713-976-3 C3032
-
赤十字標章ハンドブック
――標章の使用と管理の条約・規則・解説集 -
“赤十字”マークに関する知識のすべてがこの一冊に
赤十字標章を適切に運用するために、使用と管理に関する国際条約と国内外の関連規則およびそれらの主要な解説を網羅した最新かつ類書なき文献集。赤十字関連施設や有事対応者のみならず、医療関係者や学習者も必携の一冊。はしがき
本書を活用する前に
第1編 赤十字標章に関する国際文書
第1部 ジュネーブ諸条約
第2部 ジュネーブ諸条約追加議定書
第3部 標章の使用に関するその他の規則と勧告
国際赤十字・赤新月運動規約
赤十字国際委員会規約
赤十字国際委員会と赤十字社連盟の協定
赤十字標章の使用に係る事業上および商業上その他非事業上の課題に関する研究（標章の研究）
第2編 赤十字標章に関する国内文書
第1部 赤十字標章の使用を制限する規定
第2部 赤十字標章に関する国民保護関連の規定
第3部 赤十字標章に関する自衛隊の規定
第4部 赤十字標章に関する日本赤十字社関連の規定
巻末資料
赤十字・赤新月標章の描き方
その他の主な国際特殊標章
索引
生田長人 編
2010.4刊 247頁 A5判
上製 3,200円（本体）
ISBN978-4-88713-981-7 C3332
-
防災の法と仕組み
（シリーズ・防災を考える4） -
災害に立ち向かう法と法制度の全体像
頻発する災害とその衝撃的な報道により、われわれは災害の事実関係については一定の知見を叩き込まれている反面、防災に関する法については意外に知識に乏しい。その欠を補い、災害対処への基底をなすこれらの法と法制度について、災害予防、災害応急対策、災害復旧・復興等、防災の諸局面ごとに多角的に説明・考察するとともに、最近大きな変化が見られた被災者支援制度等、懸案の法的課題についても詳述した本書は、まさに「防災を考える」上不可欠な一冊である。はじめに
第1章 防災に関する法制度の体系（生田長人）
第2章 災害予防に関する制度の仕組み（西泉彰雄）
第3章 災害発生時の応急対策のための制度の仕組み（原田賢一郎）
第4章 災害復旧のための制度の仕組み（大森雅夫）
第5章 災害復興のための制度の在り方（生田長人）
第6章 防災法制の展開と今後の法的課題（下山憲治）
事項索引
松井芳郎 編集代表
2010.4刊 1257頁 B6判
並製 2,600円（本体）
ISBN978-4-88713-975-6 C3032
- ベーシック条約集［2010年版］
-
リスボン条約の発効に伴い、「欧州連合条約」「ＥＵ運営条約」を全面改訳。
「ヨーロッパ人権条約」は、2010年6月1日に発効する第14議定書による改正新条文を掲載。【新規収録文書】
「外国等に対する我が国の民事裁判権に関する法律」
「社会権規約委員会設置決議」
「領海等における外国船舶の航行に関する法律」
「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律」
「安全保障理事会決議1816（ソマリア沖海賊行為非難）」
「投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とウズベキスタン共和国との間の協定」
「領事関係に関する日本国と中華人民共和国との間の協定」
「安全保障理事会決議1874（2009）（北朝鮮の核実験）」